久しぶりの館シリーズ、しかも暗黒館のあととなると、
少々薄さが気になるところ・・・
内容も薄くなった?!
…と思いましたが、やっぱりすごいですね。
暗黒館の雰囲気や作風のテイストは変わらずに、
ホラーとミステリがギュッと濃縮されているかのような作品。
舞台設定には、思わずゾクゾクしてしまいました。
ああ、私も館を訪れてみたい…
特に、奇面を被って集うというシチュエーションと、
それによって起こる事件、現象が映像的にも面白そうな感じがしました。
別作品のAnotherもそうですが、「映像化してもアヤツジ」な作品ですよね。
キャラクターが随分と魅力的になったなぁと思いました。
読者をミスリードする明るいメイドさんのキャラクターも、
暗黒館を髣髴とさせる青年秘書鬼丸の存在も、
とても魅力的に感じられる本作でした。
もちろん、本格ミステリとしての完成度も高く、
ついつい奇面を使うということは・・・とか
あの殺人の仕方は・・・とか、
色々読者を深読みさせながら、読者を振り回し、
まったく違う方向の回答を鮮やかに見せてくれるという、
綾辻マジックも健在です。
公約どおり、次回作もでるようなのでうれしいです。
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奇面館の殺人 (講談社ノベルス アI- 12) 新書 – 2012/1/6
綾辻 行人
(著)
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似すぎた男との出逢いが推理作家・鹿谷門実を奇怪な館へと誘う。待ち受けるはいかなる難事件か? 「十角館の殺人」にはじまる綾辻行人の「館」シリーズ、待望の最新刊!
- 本の長さ425ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2012/1/6
- ISBN-104061827383
- ISBN-13978-4061827387
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2012/1/6)
- 発売日 : 2012/1/6
- 言語 : 日本語
- 新書 : 425ページ
- ISBN-10 : 4061827383
- ISBN-13 : 978-4061827387
- Amazon 売れ筋ランキング: - 55,908位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1960年京都府生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院修了。’87年に『十角館の殺人』で作家デビュー。“新本格ムーヴメント”の嚆矢となる。’92 年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。“館シリーズ”と呼ばれる一連の長編は現代本格ミステリを牽引する人気シリーズとなった。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 迷路館の殺人 新装改訂版 (講談社文庫) (ISBN-13: 978-4062763974 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年10月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これだけのボリュームがありながら、まさか・・・・・。
基本的に、鹿谷が推理に推理を重ねることにページを割かれているので
理詰め大好きな読者には受け入れられるでしょう(?)。
”黒猫館”以来の鹿谷節炸裂なせいか、とんでもない分量ですけど。
集った人々は調査の上で集められたわけだから、”偶然の一致”で片付けるつもりはないけど
実際問題、生年月日まで加味したら、これだけ集まるのは現実に起こりえないですねぇ。
それでも、かなり最後の方で”その名前であるべき”意味がわかる「瞳子」というキャラを用意したのには
ここまでやるのはお見事です!と感服してしまいました。
仮面の鹿谷との面談シーン、主人が御手洗潔ばりに占星術に詳しかったら
「君が9月生まれであるはずがない!!」と看破したのかなぁーと
余計なことを思いながら読んだりもしました。
などなど色々考えることもありましたが、結論を述べますと、
「これはちょっと物足りない」・・・でございます。ラス前って点からしても。
基本的に、鹿谷が推理に推理を重ねることにページを割かれているので
理詰め大好きな読者には受け入れられるでしょう(?)。
”黒猫館”以来の鹿谷節炸裂なせいか、とんでもない分量ですけど。
集った人々は調査の上で集められたわけだから、”偶然の一致”で片付けるつもりはないけど
実際問題、生年月日まで加味したら、これだけ集まるのは現実に起こりえないですねぇ。
それでも、かなり最後の方で”その名前であるべき”意味がわかる「瞳子」というキャラを用意したのには
ここまでやるのはお見事です!と感服してしまいました。
仮面の鹿谷との面談シーン、主人が御手洗潔ばりに占星術に詳しかったら
「君が9月生まれであるはずがない!!」と看破したのかなぁーと
余計なことを思いながら読んだりもしました。
などなど色々考えることもありましたが、結論を述べますと、
「これはちょっと物足りない」・・・でございます。ラス前って点からしても。
2022年4月30日に日本でレビュー済み
館シリーズ9作目。
資産家の館に招かれたゲストは全員<奇妙な仮面>で顔を隠さねばならず、そこで頭部と両手の指が切断された死体が発見されるという、ど真ん中の本格ミステリー。
散りばめられた伏線や巧みな場面展開、緻密な推理は期待通りですが、本作はそれ以上に筆者の遊び心が満載だと個人的には感じました。
資産家の館に招かれたゲストは全員<奇妙な仮面>で顔を隠さねばならず、そこで頭部と両手の指が切断された死体が発見されるという、ど真ん中の本格ミステリー。
散りばめられた伏線や巧みな場面展開、緻密な推理は期待通りですが、本作はそれ以上に筆者の遊び心が満載だと個人的には感じました。
2012年1月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ずっと待っていた本、さっそく徹夜で読みました。
まだ出たばかりで、読んでない人のためにも内容を詳しく書くのは控えますが、
私としてはとても楽しく読ませていただきました。
「館シリーズ」はすべて購入し読んでいますが、毎回違う館でよく
こんな内容を思いつくなぁと作者の発想には驚かされます。
ミステリー好きで普段からそういった本をよく読んでいるのですが、
私は小説の中で犯人が誰か暴かれる前に自分で先に全てを解こうとは
しません。(否応なしに先に解ってしまったこともありますが)
「あれ?ここ…」とか「あ、この人さっき…」とか漠然と自分の中で
気になる所を溜めておいて、読み終わった時に全てが一本に繋がった時の
爽快感といったら…!!
今回の「奇面館の殺人」でも、しっかりと伏線が張ってあって
最後にはまとまっています。
もちろん他の皆さんが書いておられるように、?を残したままで
終わる点もありますが、個人的にはやっぱり綾辻さんっぽいなあ〜と
思いました。
近年はなかなか自分で満足できるミステリ物は少なくなってきているので
お気に入りの作家さんの作品であれば、謎を解いてやろうと意気込まず
思いっきり騙されてみるのもいいと思います。
「館シリーズ」はあと一作ということになっていますが、
最後の「館」を楽しみにしつつ、次はどんなシリーズで
読者を楽しませてくれるのかということにも期待したいですね。
まだ出たばかりで、読んでない人のためにも内容を詳しく書くのは控えますが、
私としてはとても楽しく読ませていただきました。
「館シリーズ」はすべて購入し読んでいますが、毎回違う館でよく
こんな内容を思いつくなぁと作者の発想には驚かされます。
ミステリー好きで普段からそういった本をよく読んでいるのですが、
私は小説の中で犯人が誰か暴かれる前に自分で先に全てを解こうとは
しません。(否応なしに先に解ってしまったこともありますが)
「あれ?ここ…」とか「あ、この人さっき…」とか漠然と自分の中で
気になる所を溜めておいて、読み終わった時に全てが一本に繋がった時の
爽快感といったら…!!
今回の「奇面館の殺人」でも、しっかりと伏線が張ってあって
最後にはまとまっています。
もちろん他の皆さんが書いておられるように、?を残したままで
終わる点もありますが、個人的にはやっぱり綾辻さんっぽいなあ〜と
思いました。
近年はなかなか自分で満足できるミステリ物は少なくなってきているので
お気に入りの作家さんの作品であれば、謎を解いてやろうと意気込まず
思いっきり騙されてみるのもいいと思います。
「館シリーズ」はあと一作ということになっていますが、
最後の「館」を楽しみにしつつ、次はどんなシリーズで
読者を楽しませてくれるのかということにも期待したいですね。
2012年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
綾辻行人の館シリーズ。
久しぶりの新刊。
都内でありながら、
陸の孤島のような場所にある館が舞台。
とある理由で集められた男たち。
豪雪により、
まさに、密室と化す。
その中で、殺人事件が起こる。
招待された客は皆、
“仮面”をかぶることになる。
奇妙な、事件……。
本格推理を満喫できます。
解決は、相変わらず、
“中村青司の館”ということ。
まぁ、
アクロバティックだよなぁ、いろいろと。
久しぶりの新刊。
都内でありながら、
陸の孤島のような場所にある館が舞台。
とある理由で集められた男たち。
豪雪により、
まさに、密室と化す。
その中で、殺人事件が起こる。
招待された客は皆、
“仮面”をかぶることになる。
奇妙な、事件……。
本格推理を満喫できます。
解決は、相変わらず、
“中村青司の館”ということ。
まぁ、
アクロバティックだよなぁ、いろいろと。
2012年5月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世の中には、「偶然」というものが確かにあり、本作品の前に読んだ作品は、「
蝋人形館の殺人 (創元推理文庫)
」(ジョン・ディクスン・カー著)でした。
両作品とも、本格ミステリ小説ですが、
1.奇妙な「館」で殺人事件が起こること。
2.「仮面」が重要なモチーフになっていること。
という2つの点が同じという「偶然」。
とは言っても、本作品の著者は、「蝋人形館の殺人」のことは当然知っているであろうし、実際、設定は似ていても、全く異なる作品で、ここで取り上げたのは、類似性を指摘するためではありません。
むしろ本作品のプラス面を強調するためで、本作品は、1930年代に書かれた「蝋人形館の殺人」の持つ、本格ミステリの味わいはそのままに、読者を欺く仕掛けやトリックを「複雑に進化させた作品」だと深く感じているのです。
館シリーズを読んでこられて来た方には、自信を持ってオススメします。
シリーズの特徴である、「中村青司の館」ならではの趣向も、作品全体と絶妙のバランスで絡んできます(ちなみに、354ページで、「中村青司の館」に対する評価を登場人物が述べるシーン、その表現にはニヤリとさせられました)。
また、真相解明の中で明かされる「伏線の巧妙さ」には唸らされました。
「蝋人形館の殺人」も「巧妙な伏線」を楽しむことができましたが、ミステリの重要な要素である「伏線」を巧みに操ることができる−−このことが、シリーズを長持ちさせているひとつの理由ではないか、と考えています。
「あとがき」によると、著者は「シリーズは全十作」と公言してきたとのことで、本作品は9作目。
少なくとも、あと1作は書くつもりのようですが、是非この作品のレベルは維持してほしいものです。
少々時間はかかっても構わないので、じっくりと練り上げた本格ミステリを期待しています。
両作品とも、本格ミステリ小説ですが、
1.奇妙な「館」で殺人事件が起こること。
2.「仮面」が重要なモチーフになっていること。
という2つの点が同じという「偶然」。
とは言っても、本作品の著者は、「蝋人形館の殺人」のことは当然知っているであろうし、実際、設定は似ていても、全く異なる作品で、ここで取り上げたのは、類似性を指摘するためではありません。
むしろ本作品のプラス面を強調するためで、本作品は、1930年代に書かれた「蝋人形館の殺人」の持つ、本格ミステリの味わいはそのままに、読者を欺く仕掛けやトリックを「複雑に進化させた作品」だと深く感じているのです。
館シリーズを読んでこられて来た方には、自信を持ってオススメします。
シリーズの特徴である、「中村青司の館」ならではの趣向も、作品全体と絶妙のバランスで絡んできます(ちなみに、354ページで、「中村青司の館」に対する評価を登場人物が述べるシーン、その表現にはニヤリとさせられました)。
また、真相解明の中で明かされる「伏線の巧妙さ」には唸らされました。
「蝋人形館の殺人」も「巧妙な伏線」を楽しむことができましたが、ミステリの重要な要素である「伏線」を巧みに操ることができる−−このことが、シリーズを長持ちさせているひとつの理由ではないか、と考えています。
「あとがき」によると、著者は「シリーズは全十作」と公言してきたとのことで、本作品は9作目。
少なくとも、あと1作は書くつもりのようですが、是非この作品のレベルは維持してほしいものです。
少々時間はかかっても構わないので、じっくりと練り上げた本格ミステリを期待しています。
2012年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今回はシンプルに一冊にまとまっているので、暗黒館のダラダラした流れよりは比較的読みやすかったと思います。
でもあくまでも暗黒館に比較しての話なので、初期のころに比べれば読み応えやハラハラ感は皆無。
とりあえず最後に探偵(この場合は鹿谷)が犯罪の手順を暴いておしまい、という作法のため面白みに欠けるのだと思います。
たとえば読者が途中で読み返して「ああそうだったんだ」というような紐解きがみられないんですね。
登場人物の描写や説明が曖昧で、紅一点のメイドさん以外誰にも魅力を感じられないのも大きいです。
同じ推理小説でも有栖川氏の本の方が丁寧にトリックやヒントが散りばめられ、物語性もあるため読みやすい上に、何度でも読もうという気になります。
今回の作品は一度読めばもう十分でした。
また後半から入る犯人のモノローグ、これは必要なんでしょうか?
暗黒館の時には視点がころころ変わるのでジェットコースターに乗っているような眩暈を覚えたものです。
本作での救いは紅一点。
彼女の存在だけが、陰気で地味な話の中に華を添えてくれた気がします。
しかし、ネタバレになりますがあの「偶然性」はフィクションと分かっていても、なんていうか「はあ?」と言いたくなるほどの滑稽さを覚えました。ありえないでしょ、あれはいくらなんでも…。
でもあくまでも暗黒館に比較しての話なので、初期のころに比べれば読み応えやハラハラ感は皆無。
とりあえず最後に探偵(この場合は鹿谷)が犯罪の手順を暴いておしまい、という作法のため面白みに欠けるのだと思います。
たとえば読者が途中で読み返して「ああそうだったんだ」というような紐解きがみられないんですね。
登場人物の描写や説明が曖昧で、紅一点のメイドさん以外誰にも魅力を感じられないのも大きいです。
同じ推理小説でも有栖川氏の本の方が丁寧にトリックやヒントが散りばめられ、物語性もあるため読みやすい上に、何度でも読もうという気になります。
今回の作品は一度読めばもう十分でした。
また後半から入る犯人のモノローグ、これは必要なんでしょうか?
暗黒館の時には視点がころころ変わるのでジェットコースターに乗っているような眩暈を覚えたものです。
本作での救いは紅一点。
彼女の存在だけが、陰気で地味な話の中に華を添えてくれた気がします。
しかし、ネタバレになりますがあの「偶然性」はフィクションと分かっていても、なんていうか「はあ?」と言いたくなるほどの滑稽さを覚えました。ありえないでしょ、あれはいくらなんでも…。
2018年2月25日に日本でレビュー済み
謎の仮面に閉ざされた館…いかにもミステリーという感じだったので読んでみました。
普段から長編小説を読まないので、登場人物を把握するのに時間がかかってしまいました…。ですが、読み進めるにつれ物語のイメージが出来てくると、どんどん引き込まれて行き大変面白かったです。
読んでいて「こんなオチじゃ?」とか考えていたんですが、主人公が論理的に推理を進めて行くと全く違う結末でした!
瞳子が一番読者に近い疑問を持っていて、その疑問に主人公が答えてくれるのが分かりやすく良かったです。
他の作品も読んでみたいと思います。
普段から長編小説を読まないので、登場人物を把握するのに時間がかかってしまいました…。ですが、読み進めるにつれ物語のイメージが出来てくると、どんどん引き込まれて行き大変面白かったです。
読んでいて「こんなオチじゃ?」とか考えていたんですが、主人公が論理的に推理を進めて行くと全く違う結末でした!
瞳子が一番読者に近い疑問を持っていて、その疑問に主人公が答えてくれるのが分かりやすく良かったです。
他の作品も読んでみたいと思います。